2021/11/30 投稿

総合型選抜に関する学校の先生の迷アドバイス

いよいよ11月に入り、各大学から総合型選抜試験の合格発表が出始めました。
当塾でも何人もの受験生から嬉しい合格の報告があり、私もホッとしているところです。
特に、小論文、プレゼン発表、面接は、毎年直前まで不安を抱える受験生が多く、緊張の日々を過ごしていた分、合格の喜びはひとしおのようです。

さて、そうした状況の中、多くの受験生との振り返りで思い出されるのが、学校の先生による数々の迷アドバイスです。
合格してみると「あれは何だったのか?」「ちょっとあり得ない」といった言葉が受験生や親御さんから聞かれます。
外部の塾が関わっていることが気に入らないのでしょうか?
私がアドバイスや添削をした志望理由書や課題論文を読むなり、「こんなのじゃダメだ!」「これじゃ受からない!」とまず完全否定から入る例が後を絶ちません。
しかし、みんな無事に合格していますので、完全否定した先生一人ひとりにその言葉をどう解釈するのか確かめて回りたいぐらいです。
その他の具体的なアドバイスの中にも耳を疑ってしまうものがありますので、いくつか今年の例をご紹介したいと思います。

 

志望理由書への迷アドバイス

「自分の体験談は説得力が無いから書かない方が良い」

その大学を志望する理由は徹底的な自己分析から始まるのですが、全く逆のアドバイスを堂々と見事に言い放っていたそうです。
書かない方が良いと言い切ることに恐怖さえ感じます。

 

「しっかりした文章よりもキャッチーなコピーを使った方が良い」

論理的な文章力を問われる総合型選抜でしっかりした文章を書かずになぜ合格できるのでしょうか?
キャッチーなコピーとは何なのか、最後まで意味不明でした。

 

「自分の言葉よりも著名人や偉人の言葉を引用した方が印象が良い」

その大学に入りたい思いは受験生本人の思いそのものです。
当然、自分の言葉で伝えるべきなのですが、なぜそれを否定して他人の言葉を引用する必要があるのでしょうか。

 

面接対策での迷アドバイス

「もっと聞きたいと思わせるようにしっかり答えない方が良い」

つまりちょっと物足りない中途半端な応え方の方が良いということでしょうか?
物事をしっかり説明できない受験生と思われてしまいます。このアドバイスも恐怖さえ感じます。

 

「気を利かせて次に聞かれそうなことまで答えると評価が高い」

予言者ではないので次に聞かれそうなことなど予想できるはずがありません。
また、聞かれていないことまで話すと、対話が成立しないと思われますがいかがでしょう。

 

これらの迷アドバイスはほんの一部にすぎません。
笑い話のネタのように思われるかもしれませんが、こうした大きく誤った学校の先生のアドバイスは現実のものなのです。
しかも毎年のように同じようなことが繰り返されるのです。
そして、これらの被害者は、合格に向けて必死に頑張っている受験生なのです。
総合型選抜の対策に関して、学校の先生にはもっとしっかりして欲しいと私は声を大にして言いたいです。
もし万が一、受験生が誤ったアドバイスに従った結果、それがもとで不合格となったら一体どう責任を取るつもりなのでしょうか。
そう言わずにはいられないほど、あまりにも酷いアドバイスが多すぎます。

そして、学校の先生のアドバイスの傾向として、最大の問題点は「理由が明確にされない」ということです。
なぜ自分の体験談には説得力がないのか?
なぜキャッチーなコピーの方が良いのか?
なぜ自分の言葉より著名人や偉人の言葉の方が良いのか?
等、その理由が全く明らかにされないまま「こんなのじゃダメだ!」「これじゃ受からない!」と全否定をしてしまうのです。
そんな根拠のない思いつきのような状態では、受験生は納得することができず、ただただ不安の迷路の中に迷い込んでしまうことになります。
物事を論理的に考え、論理的に伝えることの第一歩は、理由を明確にすることから始まります。
つまり、総合型選抜試験の第一歩は、理由を明確にすることから始まると言えます。
したがって、アドバイスに明確な理由を付けられない人は、もはやアドバイスをする資格がないと言わざるを得ないことになります。
すでに総合型選抜での合格者が、大学入学者の半数を超えた現在、もっと合理的な指導が行われなければなりません。
論理的とはどういうことか、志望理由書やプレゼン発表、面接は何のために行われるのか、その意義と目的を合理的に理解し、責任感を持って指導に当たっていただきたいと思います。