2022/02/08 投稿

総合型選抜・公募推薦に挑戦するメリット

年々注目度が高まり、受験者数が増える総合型選抜と公募推薦ですが、そもそも挑戦するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
受験生側と指導する側とでは、その捉え方に違いがあるかもしれませんので、そのあたりを具体的に考えてみたいと思います。

まず受験生側として一番大きなメリットは、仮に秋の入試がダメでも冬の一般受験があるという二段構えで臨める点が挙げられるでしょう。
物事に挑戦する時、チャンスが増えるというのは単純に心強いものです。
しかし、「仮にダメでも次がある」といった消極的な意識を持っていると「これもダメ」「次もダメ」という悪い連鎖に陥る可能性がありますから指導する側としてはお勧めできませんが、現実的な話としては致し方ありません。
また、夏休み以降の時期には、総合型選抜の対策と一般受験の対策を同時並行させなければならないという大変さもあります。
特に、小論文の実力が思ったように上がらないというフラストレーションの状態で教科の勉強も進めることは、受験生にとってかなりの負担になっているようです。
しかし、総合型選抜や公募推薦一本に絞って、一般の対策は全くしないというわけにはいかないというのもまた現実ではないでしょうか。

次に、二つ目のメリットとして「言葉で伝えることの重要性と難しさ」を知ることができる点が挙げられます。
特に、それが顕著に表れるのが面接対策です。
志望理由や大学での抱負にはじまり、長所や短所など自分自身の事を論理的かつ具体的に分かりやすい言葉で伝えるのですが、最初は多くの受験生が苦労することになります。
論理的とは何か?
具体的とはどういうことか?
分かりやすさとは何なのか?
という点について学校の授業で教わったり、実践したりすることはまずありませんから、イチから一つひとつ取り組んでいくことになります。
しかし、この取り組みはその後の大学生活や社会人生活において大いに活きてくることになります。
私は受験指導と並行して企業研修の講師もしており、プレゼンテーションやロジカルシンキングを担当することが多いのですが、論理的に考え、具体的に分かりやすい言葉で伝える能力は社会で活躍する上で極めて重要な要素となるのです。
自分の能力を高めることはもちろん大切ですが、それを活かすためには自分以外の人と意志疎通が図れなければ何の意味もないのです。
ですから、面接試験を通してその重要性と難しさを早くに学べることは、その後の人生に非常に大きな意義があると言えます。

そして、三つ目に「書くことの大切さ」を実感できることが挙げられます。
志望理由書やエントリーシートにはじまり事前課題や小論文など総合型選抜では多くの文章を書くことが要求されます。
そして、伝える力を身につけるためには基礎として文章を書く力を磨くことが必要になります。
人は口頭で物事を伝えようとする時、一瞬頭の中に言葉を思い浮かべてから口に出して話をします。
つまり頭の中で言葉を選び、組み立てて文章を書いてから話していると言えるのです。
しかも現代文の論述のように与えられた内容を読み解いて記述するのではなく、自分自身の考えや経験について自分の言葉を用いて書くことに大きな意義があるのです。
学校の勉強では800字や1000字といった量の文章を書くこともありませんから、総合型選抜や公募推薦で取り組むことは将来に向けて非常に良い経験となります。

以上のように様々なメリットがありますから、有意義な選択肢としてぜひ挑戦することをお勧めします。