2021/12/16 投稿

総合型選抜(AO入試)の面接では何を見られているのか?

総合型選抜の試験において大学、学部学科を問わず、ほぼ必須となっているのが面接試験です。
学科試験の点数では測れない人物を重視した試験ですから、当然といえば当然です。
形式的には受験生1人に対して面接官1~3人など個別に行われるものから受験生3~5人程度をまとめて行うグループ面接など様々です。
時間は個別の場合、10~15分程度が最も多くなっています。
例年、受験生へのヒアリングによると7~10問ほどの質問がされているようです。
具体的な評価ポイントとしては、
物事に対して自ら主体的に取り組む自律性が備わっているか、
論理的かつ柔軟な思考力と伝達力を持っているか、
考えるだけでなく具体的に活動できるバイタリティやリーダーシップがあるか、
また自分自身のことだけでなく周囲の仲間と連携できる協調性が備わっているか
等です。
いずれも暗記中心の科目試験では、測ることができない力が見られています。

では、具体的に面接試験に向けてどのような対策を講じれば良いのでしょうか。
まず、最初に受験生の間に多い表面的な勘違いを解消したいと思います。
例えば、ノックの数は3回が正しい、2回だとトイレと同じで失礼だから落ちるといったことです。
先に述べた通り、面接は人物を評価するためのものですから、ノックや挨拶をしなかったり、ドアや椅子を乱暴に扱ったりといったよほどの非常識でもしないかぎり、そうした表面的なポイントで合否が判断されることはありません。
緊張から動作がぎこちなくなったりしても全く問題ありません
学校での面接練習では、一つひとつの動きについてかなり細かく指摘を受けることも少なくないようですが、常識的な丁寧さがあれば十分です。
言葉遣いについても友達に話すようなタメ口で応える受験生はいないと思いますから、常識的な「です」「ます」を使った丁寧な話し方ができれば十分です。

 

さて、その上で大切なポイントは大きく3つになります。

  • ① 物事について自分の頭で考えていること
  • ② 物事について具体的に分かりやすく伝えられること
  • ③ 対話のキャッチボールができること

 

まず1つ目は、何のために大学に入りたいのか、大学に入って何を学びたいのかはもちろん、高校生活において勉強、部活、友達関係、生徒会活動などについて自分なりにしっかりと考えていることです。
単に、楽しかった、頑張った、充実していたということだけではなく、何が?なぜ?どのぐらい?楽しく、頑張り、充実していたのかを自分の言葉で伝えられなければなりません。
面接本の模範例のような応え方はかえってマイナスとなりますから、注意が必要です。
その他にも日本や世界における時事問題についても自分なりの考えを持っていなければなりません。
例えば、コロナ禍の騒動、混乱を経て何を考えたか、夫婦別姓や環境問題についてどう考えるかといった点です。

 

次に、2つ目はとして自分の経験や目標について、いつ、どこで、何を、誰と、どうしたのか、どうしたいのかを具体的に表現することが挙げられます。
これは面接官の頭の中にイメージ(絵)が浮かぶかどうかがポイントになります。
例えば、部活での苦労話では、2年生の時に後輩が20人いて、ほとんどが初心者ばかりで基礎から一つひとつ教え込むのが大変だった、時には気づくと外が暗くなっていた、しかし地区の団体戦でベスト8まで勝ち進んで全員で泣いた、今はその後輩も立派な先輩として後輩の面倒を見ているのが嬉しい、といった具合です。
このように出来事に関して場面や人や動作を具体的に伝えることで、何となくそこで奮闘したり、苦労したり、感動したりといった光景が浮かんできます。
面接本の模範解答のような応え方よりも、ありのままを率直に伝える方が人間的で説得力があります

 

そして、最後は3つ目の対話のキャッチボールです。
1つ目と2つ目の要素を自然に応えることで、面接官とのやり取りに自然な流れが生まれてくるはずです。
これは、事前に用意した応えの丸暗記をただ読み上げているのとは大きく異なります。
もちろん事前に想定質問から応えを準備しておくことも大切ですが、問題は、それ以外の質問にも自然に応えられるようにしておくことです。
そのためには、丸暗記だけでは限界があり、自分の考えをできる限り具体的かつ自然に応える練習を積んでおく必要があるのです。
表面的な動作やテクニックにとらわれることなく、人と人との自然なコミュニケーションが取れるようにしておくことです。
大学側、面接官は、そうした学生を求めて面接試験を行っているのです。