2021/06/26 投稿

総合型選抜(AO入試)対策の塾、予備校の選び方

一般入試の科目試験とは違い、エントリーシートの作成や小論文、面接、プレゼンテーション発表等が必要となる総合型選抜入試に臨むにあたって、塾や予備校選びに迷う方も多いのではないでしょうか。
昨今は受験生の増加に伴って、専門に指導する塾、予備校の数も増加し、特徴も様々ですから選択の幅はより一層広がっています。
そもそも塾に通う必要があるかどうかを検討する受験生もいることでしょう。

過去の当塾への入塾生からは、実際に次のような声がよく聞かれます。
「別の塾に一度入塾したものの指導方法が合わなかったので探し直しました」
「通っていた一般入試の塾が指導してくれていましたが、限界を感じました」
「学校の先生が熱心に指導してくれましたが、不安なので急遽塾を探しました」

つまり、様々な方法で総合型選抜への対策に取り組んでみたものの選択に疑問を感じて途中で路線変更を迫られる受験生が少なくないのです。
こうした状況は、9月に出願が始まり、10月から11月に実際の試験や面接が行われる総合型選抜入試や自己推薦入試では、非常に危険であり、絶対に避けなければなりません
少なくとも夏休みが始まる前には、自分に合った塾、予備校をしっかり決めて集中的に取り組まなければ、出願はできたとしても実際の試験に間に合わないという事態に陥ってしまいます。

では、どんな点に着目して塾、予備校選びをしていけば良いのでしょうか。

まず、学校の先生の指導と一般入試の塾での指導を頼る方法ですが、これは現実的に厳しいと言わざるを得ません。
その理由は、科目と範囲が全く異なるからです。
特に顕著なのが小論文対策です。
学部学科に応じて、経済、国や地方自治体、社会制度、社会福祉、学校教育、医療や健康、観光等、社会的な問題に幅広く対応しなければなりませんから、英語の先生や数学の先生では極めて難しいというのが現実です。
その結果、内容的な指導は一切なされず、誤字脱字の指摘、接続詞や文末表現の簡単なアドバイスのみで終わってしまいます。
中には担任の体育の先生や美術の先生が指導を引き受けてくれたものの、途中で「やっぱり無理」といって投げ出されてしまったという酷い話も聞いたことがあります。

次に、志望校のレベルに合わせた塾、予備校選びも大切です。

大まかに考えると、GMARCH以上から早慶上智レベルを目指す塾と日東駒専以下を目指す塾の二つに分けられます。
例えば、GMARCH以上の上位校を目指す受験生は、高校一年の時から現代文の勉強にしっかり取り組んでおり、基本的な文章力、語彙力、漢字力を有していることがほとんどです。
したがって、塾の指導もそれを前提に内容的により充実した高いレベルを目指したものとなります。

それに対して、勉強よりも部活中心の高校生活を送ってしまい、一般入試での受験に厳しさを感じている、それでもできれば日東駒専レベルに合格したいという受験生もいることでしょう。
この場合、基本的な文章力、語彙力、漢字力から養成しなければなりませんから、上位校への対策を中心とした塾にはマッチしないことは当然です。
場合によっては、小論文の問題文が何を聞いているのか、それに対して何を書かなければならないのかから一つひとつ解説して指導する必要性も出てきます。
ちなみに当塾はこのタイプの受験生への指導が多くなっていますので、実態をよく把握しています。
指導を開始すると志望理由書や小論文の過去問を前に「できない」「分からない」という言葉を連発しますが、受験生を励ましながら根気よく向き合って一つひとつ疑問を解消していきます。

そして、「学生の講師が合わなかった」という声も良く聞かれます。

この点も塾によって特徴が大きく分かれます。
決して学生講師が良くないということではなく、やはり受験生にとって合うか合わないかで選ぶべきでしょう。
例えば、学校生活において先生と積極的に話をするのが苦手であり、それよりも先輩達の方がコミュニケーションを取りやすいという場合には、年代の近い学生講師が合っているでしょう。
その逆で、学校の先生に何でも話せて安心感を覚えるという場合は、社会人講師が合っていると言えます。
ただし、社会人講師である私自身の実感としては、高校時代にあまり勉強をしてこなかった受験生は、講師も根気を持って指導しなければなりませんので、アルバイトとしての学生ではない方が良いかもしれません。

その他にも自宅あるいは学校から通えるかどうか、指導方法が通塾かオンラインか、集団指導か個別指導か、受講料に納得感があるかどうか等、様々な選択基準が挙げられます。
大切なことは、ネット上の情報だけを比べて判断するのではなく、実際に複数の塾にアクセスして指導方法について詳しく聞いてみることです。
そして、講師の雰囲気についても実際にコミュニケーションを図った上で合うか合わないかを判断するのが良いでしょう。

受験時期が早い総合型選抜入試は、4月から対策を始めても6か月程度しかありません。
くれぐれも手遅れにならないよう納得がいく最善の対策を選んでください。
そして、万が一「あれ?ちょっと違うかな?」と感じたら、早めに再検討を行い、軌道修正を行うようにしてください。